cumonos 連続企画「風景のvol.2」  【⠀移調のみとおし⠀】  奈良田晃治・長谷川一郎・わにぶちみき
cumonos 連続企画「風景のvol.2」  【⠀移調のみとおし⠀】  奈良田晃治・長谷川一郎・わにぶちみき

cumonos 連続企画「風景のvol.2」

【⠀移調のみとおし⠀】

奈良田晃治・長谷川一郎・わにぶちみき

 

会期:2021/11/13-11/28

時間:14:00-19:00

休廊:火・水・木 ただし23日(祝・火)は開廊

会場:クモノス(cumonos)

   2F  cumonoma 

入場無料

 

 このたびクモノスでは、「風景」をつくる作家をフィーチャーした連続企画「風景の」シリーズを開催いたします。第二弾となる【移調のみとおし 】では、独自のロジックとシステムにより風景の再解釈、再構築を試みる三人の作家を紹介します。

 

 奈良田晃治さんは、自身の取材に基づく風景を画面上のわずかな手掛かりを探りながら細かな筆致によりに描きだします。時に刷毛目や絵具のムラなど自身の絵画行為をなぞるように、繰り返し重ねられる筆致が心地よいノイズのように風景を浮かび上らせます。

 

 わにぶちみきさんは、一貫して「自己」と「世界」との境界を探るように様々な手法により作品を発表してきました。身近な風景から取り出された色彩の再現という単一の行為の繰り返しは、鑑賞者と世界の境界をゆるやかに繋いでくれるかもしれません。

 

 長谷川一郎さんは、世界の成り立ちに関わるパターンを探すかのように、同じ行為を繰り返すことで風景を描き続けてきました。その視点は常に人と自然の関係を対比させながら、その境界を作り出す人そのもに向けられています。

 

 それぞれの行為により『移調』*1された世界をどうぞお楽しみください。

 

*1)移調 音楽用語。楽曲全体を旋律や和声の構成音相互の音程関係を変えずに,別の高さに移すこと。平凡社 世界大百科事典より

 

※新型感染症コロナウィルス感染予防対策へのご協力をお願い致します。


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奈良田晃治

/NARADA Koji

 2005 年大阪芸術大学芸術学部美術学科絵画コース卒業。

 描いては画面を消し、画面に残る筆跡を辿ってまた描いていくこと を繰り返すうち、筆跡とイメージが混ざりながら像を結び、奥行きと 平面性を感じさせる画面を作ることを意図しながら制作してます。旅 行や、取材といったことが憚られる最近は、以前に撮った写真を少し 前に遡って、モ チ ーフを探したり 、 ド ロ ー イングをもとに油彩を描こう としたりしています 。

 近年の展覧会に「日韓藝術通信 5 (JAPAN SIDE) 」The Terminal KYOTO, 京都(2021)、個展「靄をなぞる 」spectrum gallery, 大阪 (2018)、個展「火のかたち」 STREET GALLERY, 神戸(2018)など。

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わにぶちみき

/WANIBUCHI Miki

 2004 年近畿大学文芸学部芸術学科造形美術専攻卒業。2012 年英国 ボーンマス芸術大学大学院美術修士課程修了。2012 年から 2013 年第 27 回ホルベイン・スカラシップ奨学生。

 人と人、人と場所、場所と記憶。わたしの作品は厳密にいえばその 接点でしかないと考えている。こちらとあちらを繋ぎ、あちらを “理解” しようと一歩を踏み出させるトリガーとなる、「接点としての」作品をつ くりつづけている。

 近年の展覧会に「AGO Exhibition Session 1」Studio Diffuse Make+ , 大阪(2020)、鶉野飛行場跡 アートプロジェクト「はなむけたむけ」爆 弾庫跡・対空機銃座跡 , 兵庫(2020)、個展「REVIVE」gekilin., 大 阪(2020)など。

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長谷川 一郎

/HASEGAWA Ichiro

 2007 年京都嵯峨芸術大 学(現・嵯峨美術大学 )大学院芸術研究科修了 。

 「世界における人間の存在」をテーマに絵画作品を制作している。 風景を無機質に描くことや、対象をパターンとして捉えることで、そこ にある世界の構造をあぶり出すことを試みている。

 近年の展覧会に「現代美術ー茨木・特集作家たちによるミニアチュ ール展 25」茨木市立ギャラリー , 大阪(2021)、「LA VOZ 26th EXHIBI - TION」京都市美術館別館 , 京都(2020)、「日中国際交流美術展 招待作 家展 2020」千葉県立美術館 , 千葉(2020)など。